ティモシー・フェリス&マイケルE.ガーバー インタビュー


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起業家のライフスタイルデザインの教科書的な書籍、「4 hour work week(邦題:「週4時間」だけ働く。)」を大ヒットさせた、ティモシー・フェリスという人物がいます。

タイトルのとおり、週に4時間だけ働いてリッチな生活を手に入れる方法を詳細に解説した本です。

彼は自分のような生活を手に入れた人達をニューリッチと定義し、従来型のお金持ち、資産家との相違点を解説しています。

彼は本を読むことすら、時間の無駄になるのであまり薦めていないのですが、数冊だけ読むべき本を紹介しています。

その筆頭に挙がっているのが、マイケルE.ガーバーのE-Mythです。

彼はE-Mythの考え方を取り入れ、ビジネスを自動化させることに成功したそうです。

また、書籍を出すときにもガーバーに、”本を出すなら、強烈な本を書け”といわれて、最初からトップを目指して、エッジの利いた本を出すようにしたそうです。

結果、本は大ヒットし、彼はこの分野の世界的権威になりました。

ライフスタイルデザインに興味ある方は彼の書籍を読んでみるのも良いでしょう。

今日は、その話ではなく、ティモシー・フェリスがガーバーにインタビューしている記事がありますので、その内容をご紹介したいと思っています。

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ティモシー:会社を辞めて独立しようとしている人がはまる、起業家的発作について教えてください。そしてそれをどのように避ければ良いのでしょうか?

起業家的発作は、いまの仕事を辞めて、自分自身のビジネスを始めようと決めたとき、彼らが犯す間違いの中心部分にある現象です。ボスを首にして、独立しようという興奮は、自分でビジネスをするということの意味を理解していないことから生まれます。ほとんどのスモールビジネスは、真の起業家ではなく、職人によってスタートされます。

職人は、グラフィックデザインや、エンジニアリングや、料理や自動車の修理などの仕事をどのようにこなすかを知っているからという理由で、ビジネスが上手く運営できると考えています。これが命取りの仮説です。グラフィックデザイナーは、グラフィックデザインのビジネスを始めます。技術者は技術に基づいたビジネスを始めます。シェフはレストランを始めます。
しかし、彼らはボスから自由になる代わりに、いままでに無いほど、仕事のボリュームが増え、一生懸命働かなくてはいけなくなります。

真の起業家は、誰かのために働くことから、自分自身のために働くことへと変化します。彼らは彼らがいなくても機能するビジネスを開発します。職人は、彼らがいるからこそ機能するビジネスを創り出します。

起業家は私がルーチンの専制政治と呼ぶものから自由になります。職人は、それの奴隷になります。起業家の場合には、ビジネスが働き、職人の場合は、職人が働きます。

ティモシー:E-Mythでは、ビジネスを拡大させるにあたって、システムの重要性が説かれています。プロセスを作ったり、ビジネスを発展させるための現実的なステップは何でしょうか?

AT&Tが言っているように、システムこそがソリューションです。私が話しているシステムとは、ビジネスのコアとなるオペレーティングシステムのことです。これは完璧に機能するいくつかのシステムで成り立っています。マクドナルドであろうが、スターバックスであろうが、フェデックスであろうが、デルコンピューターであろうが、これらがビジネスの成功に不可欠です。

これらを作る方法は、私たちが教えているものです。3つの基本的なステップがあります。ステップ1は、意義ある夢です。ステップ2は、組織作りです。ステップ3は成長の戦略です。世の中にある全てのビジネスは、同じプロセスで、同じ方法で構想され、構築され、完成されていきます。

ティモシー:インターネットはスモールビジネスのゲームを変えましたか?

もちろん、ゲームを変えています。しかし、大勢の人が公言しているほどではないと思います。インターネットはメディアです。それを通じてビジネスの取引が行われ、それを通じてコミュニケーションされ、それを通じて、結果が提供されます。インターネットの世界では、他のどこにも見られないほど、多くの会社が失敗しています。そして特にソロプレナーについては、数多くのビジネスが存在していますが、彼らは誰にも影響を与えることなく、躓いています。誰に、何も売ることなく躓いています。

つまり、インターネットビジネスは、先ほど申し上げた3つのステップに沿っていないならば、他のビジネスと同様に失敗します。私の経験から言えば、インターネット起業家達は、他のタイプの起業家と何も変わるところがありません。もし彼らに、他のタイプの起業家に求められる、起業家としての基礎が欠けていれば、結果は同じになります。方向性を欠き、意義を欠き、実行力を欠き、結果が出ません。

ティモシー:あなたの本には、反直観的なことが書かれているように思えます。多くのビジネスが上手く行かないのは、彼らが夢を大きく抱きすぎるからではなく、真に繁栄するビジネスを創るためには小さすぎる夢しか持っていないからだということです。

大きな夢を見るということは、これまであなたが経験した、何よりも大きな結果を概念化することを意味しています。私が最初の会社をスタートしたとき、ビジネスの経験は何も持っていませんでした。私が持っていたのは、人生よりも大きな夢です。私のアイデア、夢は、世界中のスモールビジネスを変革させることでした。

夢は、その他、必要なもの全てに活力を与えるものです。私が毎日、スモールビジネスのオーナーのところに行くと、彼らは1日18時間働き、圧倒される毎日を変える方法を知らず、日々作業に追われ続けていました。そういった彼らを見ながら、私の夢は形成されていったのです。どうしてだかわかりませんが、彼らは今のようになる必要が無いことを私は知っていたのです。

そして、マクドナルドを見たときに受けた衝撃はとても大きなものでした。私はスモールビジネスの悲劇的な状況を革新させるには、どうしたら良いのかを突然理解できたのです。私がやらなければいけないことは、全てのスモールビジネスオーナーに対して、マクドナルドの創業者であるレイクロックのように考える方法を教え、彼らのビジネスをマクドナルド化することでした。それこそがE-Mythを作り上げたのです。

大きな夢を見るということには、こういった背景があります。偉大な結果の夢を見ることです。上手く行かないことではなく、上手く行っている世の中の夢を見るのです。革新したいことを一つ考え、それの上で働くようにします。その中ではなく。これがE-Mythの考え方です。あなたがこれまでに想像したよりも、大きな結果です。

小さな夢を見ることは、夢を見るうちには入りません。ほとんどのスモールビジネスのオーナーが持っている小さな夢は、あなたがこれまで想像してきたこと、つまり、自分が知っていて、出来ると知っていることの範囲内に、自分の人生を閉じ込めることになります。そこに想像力はありません。そして、想像力の無い人生は死んでいるようなものなのです。

私の最近の活動は、人々が、自分の内面にある起業家精神を発見できるようにすることです。ひとたびそれが発見できれば、彼らの想像力は、これまで経験したことの無いような新しい人生を作るために動き始めます。私がしたように。ティム、あなたがしたように。全ての真の起業家がしたように。

ティモシー:興味深いのは、あなたの真の起業家という視点は、フランチャイズを買うようなことではないということですね。人々が混乱するのは、拡張できるビジネスを設計することは、フランチャイズ権を買って、それを拡大していくことのようなものだということです。これら二つは異なるものですね?

そうです。真に目覚めた起業家は、フランチャイズを買いません。なぜでしょう?フランチャイズは、他の誰かの夢だからです。起業家のものではありません。起業家はフランチャイズの会社を開発する人であり、それを買う人ではありません。もし起業家がフランチャイズを買おうとすれば、彼らはそれらを分解し、別のものへと変えてしまうでしょう。

フランチャイズを買うのは職人かマネージャーの人達です。職人はシステムを買い、それのために働きます。マネージャーはシステムを買い、それを管理します。そうあるべきなのです。

ティモシー:私の読者は、ビジネスとライフスタイルデザインの関係に興味を持っています。目覚めた起業家は、バランスのようなものを捜し求めるのでしょうか?

目覚めた起業家は、一般的な意味でのバランスには興味ありません。目覚めた起業家は、創造することに情熱を持っています。創造とは、本来、アンバランスなものです。しかし、創造主にとっては、それはそのように感じられません。それは、人生の最適な流れ、自然な流れのように感じます。創造は、それ自体が力を持っています。それは、あなたを連れて、行きたいところに行きます。創造主は単にその流れに従うだけなのです。

もしあなたがバランスが欲しいのであれば、ウォルト・ディズニーにはなりません。マイケル・デルにもなりません。バランスを取ろうとするのは虚構です。バランスは、バランスをコントロールすることに興味の無い人達、つまり目覚めた起業家が追求するべきものにはなりません。バランスを切望する唯一の人達は、バランスを欠いている人達です。創造的な人生を送っているのであれば、自然とバランスが取れているのです。

ティモシー:30年間、起業家と関わる中で、今日の起業家に何か根本的な違いが見えますか?もしそうならば、どうして、何が違うのでしょうか?

いえ、特に30年前と根本的な変化は無いでしょう。ひとつ言うならば、今日の起業家は、お金よりも、意味あることに興味を持っています。彼らがお金に興味が無いと言っているわけではありません。お金にも興味があります。しかし、意味の欠けたものから生まれるお金は、彼ら、新時代の起業家にとっては、非常に高くつくものです。

もちろん、いま出会う全ての人が意味付けを必要としているわけではありません。しかし、私が意味づけについて会話をしだすと、かつて無いほど、いまの起業家達は興味を示します。なので、いまの起業家の世界では、何かが進行しつつあるのです。それが、私が、“新起業家の時代”と呼んでいる理由です。

清水直樹

清水直樹

一般財団法人日本アントレプレナー学会代表理事 大学卒業後、マイクロソフト日本法人に入社。その後独立し、海外不動産の紹介会社を起業した後、携帯電話普及の波に乗る形で、モバイルコマース事業の創業メンバーとして参加。上場を目指すが経営メンバー同士の空中分解によって頓挫。その後、海外の経営ノウハウをリサーチし続け、2011年に世界No.1のスモールビジネスの権威、マイケルE.ガーバーと出会う。同氏の日本におけるマスター・ライセンシーとなり、2013年には日本初のE-Myth社認定コーチ(E-Myth社はマイケルE.ガーバーが創った世界初の中小企業向けビジネスコーチング会社)になる。現在は、日本の中小企業がワールドクラスカンパニーになるための支援活動に力を注いでいる。

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