顧客とどんな約束をしているか、理解しているか?


世の中の大半のスモールビジネスは混乱をきたしている。

いまから話す、私の耐え難い実例ほどではないかも知れないが、あなたの会社もどこかが混乱しているはずである。

サービスとは何かをまったく完全に分かっていない「サービス会社」のせいで、私はこの数週間にあまりに多くのネガティブな経験をした。

そのことをあなたにお伝えせずにはいられない。

なぜならば、あなたは起業家としての夢の実現に向けてコミットしているからだ。これから話す会社のようになってはいけないのだ。

彼らは混乱とその反対の特性、たとえばクリーンである、信頼できる、責任を持っている、有能、整理されている、活発、焦点が定まっている、計画的などの違いが分かっていない。

簡単に言うと、彼らは約束とは何かが分かっていない。

私はイエローページで見つけた窓掃除サービスに電話をかけた。私は愚かにも、地元のイエローページに載っている数多くの窓掃除サービスのうち、どれでもいいと思っていた。だから窓の掃除をしてもらうためにそのうちの1つに電話した。7つの会社に電話して聞かされたのが次のようなボイスメッセージだ。

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「もしもし、『サイモン&シャスター・ウィンドウ・ウォッシュ・クリニック』です。あなたのために働かせていただきます!ただいま留守にしていますが、あなたのために働きたいのでメッセージを残してください。お名前と、電話番号と、ご希望と、作業日程と、ご予算とをお知らせください。もちろんそのための人が見つからないと仕方がないですが。」

最後のメッセージはもちろん冗談だ。実際のメッセージとは違う。しかし、あとになって考えてみると、そんなメッセージでもよかったのだ。

彼らは電話を返してこなかったのだから。メッセージを残した他の4つの会社からも返ってこなかった。

だから電話が戻ってきたときのわたしの安堵を想像できるだろう。メッセージではなく実際の人だったときの安堵感が理解できるだろう。

私の住んでいる小さな地域で、18年以上も窓掃除を続けていると聞いたときの私の安堵感は想像を超えるほどだった。

何とも安心した。何と言っても18年だ!心の中で思った。

「遂に窓の掃除がしてもらえるぞ。遂に!」

このうえなく安心した、うれしかった、満足した。

「窓を掃除してもらえるぞ。もう心配はない」

そこで予約をした。翌日の8時30分にこの窓の専門家と会うことになった。他の予約はキャンセルした。

いま窓掃除の予約をしないと、いつ窓が掃除されるか分かったものではないと思った。

夜、ほとんど寝ないで待った。心は決まっていた。

目覚ましのアラームを7時に合わせて他の用事を済ませられるようにした。それが夢の窓掃除の実現のために必要だった。

「きれいな窓。そう、きれいな窓がもうすぐそこだ」

8時30分になった。8時31分、8時38分、9時、10時になった。

奴は来なかった! 来なかったのだ。

彼も二度と連絡をしてこなかった。

私から電話した。待ちぼうけを食わされたとは信じられなかった。

彼らが事情を説明するために電話をしてこなかったことが信じられなかった。ビジネスオーナーがそこまで狂っているとは信じられなかった。

しかし狂っていたのだ。予定を確認した。

8時30分で合っている。日にちもあっている。

37回も連絡したのに、私たちの間にあったはずの関係を修復するための返事すらしてこなかったのは本当だ。

何度そんなことがわたしに起こったことか?

何度そんなことがあなたに起こったことか?

どれだけ多くの”起業家”であるはずのビジネスオーナーが無秩序、混乱状態にあることか?

約束した人々に無数の災難をもたらしたことか?

そんな話をどれだけ知っているだろうか?
知っていることを話してもらえないだろうか?

この世界に住んでいるのは約束をきちんと守る人たちだ、という愚かな考えを持っている人が、地球上で私だけではないということを知りたいのだ。

さて、あなたの番だ。

1.あなたの会社が他社や顧客にしている約束を見直そう。
2.時間、価格、品質、イメージ、感情など、顧客はどんな約束をあなたに期待しているだろうか?
3.約束はどれくらい守られているだろうか?
4.なぜ約束が守られていないのだろうか?
5.毎回、約束を守るにはどこのシステムを変えれば良いだろうか?

マイケルE. ガーバー

マイケルE. ガーバー

米EMyth創業者、Michael E.Gerber Companies会長。世界No.1のスモールビジネスの権威(米INC誌による)。1977年に世界初のビジネスコーチング会社、マイケル・トーマス・コーポレーションを設立。その後、約40年間にわたって、7万社の中小・スモールビジネスをクライアントに抱える会社に成長させた。「E-Myth革命」や「会社をE-Myth化する」などの言葉が生まれるほど、世界中のスモールビジネスに変革をもたらしてきた。1985年には、初の書籍、「E-Myth(邦題:はじめの一歩を踏み出そう)」を出版。「起業家の視点(職人、マネージャー、起業家という3つの人格)」、「ビジネスのシステム化」、「フランチャイズプロトタイプ」、「ビジネス開発プロセス」などの新しい概念を提唱し、現在につながる、スモールビジネス経営の新しいスタンダードを創った。同書は、16カ国語に翻訳され、700万部以上のベストセラーとなっている。

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