マイケルE.ガーバーインタビュー記事(1/2)「ウォルト・ディズニーが毎年やっていたこと」


本日は、ビジネスコーチであるマイケル・バートとガーバーのインタビューをご紹介します。

このインタビューでは、

・起業家の夢が実現しない理由
・ガーバーがディズニーから学んだこと
・大半の人が働き続ける状態から抜け出せない理由

などをご紹介しています。

以下からぜひご覧ください。


バート:
今日、インタビューを聞いている皆さんは、私の5年前の状態と同じかも知れません。

私は、得意な仕事をして生きていくため、会社経営のことを何も知らずに独立しました。

1日何時間働くことになるのか、資金調達や売り上げを上げることがどれほど難しいのか、顧客の要求がどれだけ厳しいのか、社員をどのように管理するのか、こういったことをまったく理解せずに、とりあえず飛び出しました。

同じように独立した人は、成功した人もいるでしょうし、不幸にもそうならなかった人もいるでしょう。中には、自分が作り出した仕事をこなすことで精一杯になったり、あきらめて元の組織に戻った人もいるかも知れません。

大半のスモールビジネスオーナーは、ビジネスを所有しているというよりも、ビジネスの中で働いています。そのため、終わりも目的地もない仕事を続けています。

独立当初に思い描いた夢は、悪夢に変わってしまっているかも知れません。

今日のゲストは、そんな何万ものスモールビジネスオーナーと接し、彼らのビジネスと人生を変えてきたマイケルE.ガーバーです。

ガーバーの考え方は、拡張可能なビジネスをつくり、かつそれをオーナーに依存しない方法で運営するということです。

さて、最初の質問なのですが、多くのスモールビジネスオーナーが夢を見て独立しますが、なぜ彼らの夢は頓挫し、単に仕事に追われる人生になってしまうのでしょうか?

ガーバー:
あなたの言ったとおり、多くの人は生活のためだけに働いています。ビジネスを構築するというよりも、自分のために仕事を作り出しているだけです。

ビジネスとは、そのオーナーが信じているものを形にしたものです。

そして、それ自体が起業家にとっての商品になります。それは私たちよりも大きな存在であり、収入を得たり、生計を立てる、ということよりも、大きな意味を持っているものなのです。

ですので、まずは、ビジネスに対して持っている認識を変えることからはじめる必要があります。

マーチンルーサーキングが言った、「I have a Dream」という言葉を知っていると思います。それにしたがって、みんな自分には夢がある、と言います。

しかし、マーチンルーサーキングが言った夢と、大半の人が持っている夢には、根本的な違いがあります。

私はこれまで何万という経営者と話してきましたが、彼らが私に言う夢は、私が”パーソナルドリーム”と呼んでいるものです。

”あれがほしい、これをしたい、これを作りたい”

これらの夢はとても個人的なものであり、その人自身ためだけの夢です。

こういったパーソナルドリームは、偉大なビジネスを作るにあたっては、まったく的外れです。

本来、ビジネスとは、そういったパーソナルドリームではなく、意義ある夢、私たちの存在を超えた夢によって生まれます。

偉大な起業家だけがそのことを知っています。

パーソナルドリームでビジネスをはじめる人は、一生自分のために仕事を創り続けるだけです。なぜなら、彼らは自分自身のためだけに働いているからです。

偉大なビジネスは、それとはまったく異なる意図を持って創造されます。

言い換えれば、だからこそ偉大なビジネスへと成長するのです。

起業家が意義ある夢に基づいて会社をスタートさせるならば、それは経済環境をも一変させる力を持ます。

真の起業家が生み出すビジネスは、お金を生み出すだけではありません。人々の感情に触れ、魂に触れるものになります。

私たちのプログラム、ドリーミングルームで、最初に夢について教えているのは、それが理由です。

バート:
あなたが教えているのは、さらにそこからビジネスを形にする方法ですね。

ガーバー:
はい、夢はそれ単体では十分ではありません。

夢、ビジョン、ストーリー、システムが必要です。

起業家の仕事はそれらの要素を統合させることです。

私たちすべての人に、その能力が備わっています。ただし、眠っているのです。

これまでの人生で、親や先生、上司に、良い作業者になりなさい、良い仕事に就きなさい、こういったことを言われることで、創造性が眠ってしまっているだけです。

これも私たちのプログラムで教えていることですが、創造性をもう一度呼び覚ますには、白紙の心になる必要があります。子供の頃のように。

バート:
あなたはビジネスの中で働き続けるのではなく、外側から働きかけるというコンセプトを世に広めました。

しかし、それが経営者にとってなかなか難しいのは何故でしょうか?

ガーバー:
簡単に言えば、習慣です。ある食べ物に中毒になるように、その働き方、その生活、その考え方の中毒になっているからです。

その中毒から抜け出すことが必要ですし、可能です。

それができたとき、まったく新しいアイデアや視点が見えてきます。

もし、あなたが結婚していたり、恋人がいるならば思い出してください。

とても美人な奥さん、とてもハンサムな旦那さんと初めて出会ったときを思い出してみてください。

そのときは、誰しも、”新しさ”を感じることができます。

そのうち、時間がたつと、それは当たり前になり、習慣になります。

習慣になってしまうと、感動や新鮮さ、生き生きとした感情を忘れてしまいます。

私たち人間は、すべて創造するために生まれてきていますが、日々の仕事に慣れすぎてしまい、創造することを忘れてしまうのです。

だから彼らは、ビジネスの中で働き続ける、という状態になってしまうのです。

私が経営者に教えているのは、まず、いまいる場所で立ち止まることです。これは40年経営していようが、スタートしたばかりであろうが、関係ありません。

立ち止まる、というのは、文字通り今やっていることをいったん止める、ということです。

そして、さきほど言ったように、白紙の心に立ち戻るのです。

私の親戚で、マーチン・スクラーという人物がいます。彼は世界中のディズニーを設計している、ディズニー・イマジニア社の副社長だった人です。

白紙の心に立ち戻る、というのは、彼から教えてもらったことです。

彼はこう言っています。

”ウォルトは私たちに言いました。「ディズニーは毎年新しくなる。毎年だ。ディズニーは新しい機会を提供する。だから誰もディズニーランドをすべて知ることはできない」と。だから私たちはいつもディズニーを新しく発明しなおしているのです。”

考えてみてください。

私たちの人生をそのように考えることができたら。会社をそのように考えることができたら。

私たちのドリーミングルームでは、実際にそれをプロセスに則って行っていけるように設計しています。

創造することが起業家の役割であり、学歴や経験や知識の量は関係ないのです。

まとめると、ビジネスとは単に働き続け生計を立てることよりも大きな意味を持つものです。

まずはその認識を持つこと。次に立ち止まり、白紙の心に戻ることです。

そして、ディズニーが毎年、テーマパークを再創造しているように、あなたのビジネスと人生を再創造するのです。

清水直樹

清水直樹

一般財団法人日本アントレプレナー学会代表理事 大学卒業後、マイクロソフト日本法人に入社。その後独立し、海外不動産の紹介会社を起業した後、携帯電話普及の波に乗る形で、モバイルコマース事業の創業メンバーとして参加。上場を目指すが経営メンバー同士の空中分解によって頓挫。その後、海外の経営ノウハウをリサーチし続け、2011年に世界No.1のスモールビジネスの権威、マイケルE.ガーバーと出会う。同氏の日本におけるマスター・ライセンシーとなり、2013年には日本初のE-Myth社認定コーチ(E-Myth社はマイケルE.ガーバーが創った世界初の中小企業向けビジネスコーチング会社)になる。現在は、日本の中小企業がワールドクラスカンパニーになるための支援活動に力を注いでいる。

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