人材育成の3段階「徒弟・匠・棟梁」
ほとんどすべてのスモールビジネスが人材についての問題を抱えている。
・新人がなかなか育たない。
・一人前になってもすぐに辞めてしまう。
・自主的に動いてくれない。
・優秀な人材が入社してくれない。
これら全ての問題が起こるのは、彼らが求めているものをあなたが与えられてないのが原因である。
彼らが求めているものとは、”成長”である。
すべての人は成長を求める。
成長こそ、すべての人類に備わっている本能である。
だからあなたの会社では、彼らに成長できる機会を与えなくてはいけない。
そして、人材育成には、とても基本的な3つの段階がある。
一段階目は、徒弟(アパレンティス)。
あなたの会社に入ってきた人達は、必ずこの第一段階を踏む必要がある。
彼らがどんな経験を持っていようと関係ない。
徒弟は、あなたの会社の中で働くにあたって、知っておくべきことを学ぶ。
そして、徒弟が覚えるべきことは、明確に定義されていなければならない。
彼らに求められることは、「誠実」であることだ。
会社のビジョンに誠実であること、仕事の内容に誠実であること、会社のルールに誠実であること。
二段階目は、匠(クラフツマン)。
仕事を覚え、自分が会社に誠実であることを確認したら、次は匠の段階になる。
匠は自立して仕事が出来る。
匠に求められることは、「希望」である。
更に上の段階に成長するという「希望」で仕事をすることだ。
三段階目は、棟梁(マスター)。
棟梁は徒弟と匠をまとめ、現場を指揮する。
棟梁に求められることは、「慈愛」である。
仕事の技術を慈愛の心で他の者たちに教えるために仕事をする。
どんな会社の人材育成にも、この3段階が組み込まれているべきであり、かつ、誰でもその段階を経て成長できるようにしていかなければならない。
(注)
徒弟、匠、棟梁は、フリーメイソンの起源とされているストーリーから来ている。フリーメイソンの起源は、宗教施設などを作る石工職人たちの職業組合だったとされ、彼らが仕事をするにあたって、秩序を保てるよう、職人たちの成長システムが作られた。それが徒弟、匠、棟梁であり、かつそれぞれの段階で求められる、「誠実(Faith)」、「希望(Hope)」、「慈愛(Charity)」も当時のストーリーから引用されている。