40年間機能し続けている経営システム


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今日はゴールデン・ピラミッド・ストラテジーについて話したい。

ゴールデン・ピラミッド・ストラテジーとは、「古い会社」に活気を与え、「新しい会社」にするためのステップである。これには、多額のお金は必要ない。わずかなスキル、資本、知識だけで、ワールドクラスカンパニーへと成長させるための方法である。

今日は、全体の中から、もっとも重要な最初の3つのステップをご紹介する。

最初のステップは、クライアント・フルフィルメント・システムを作ることだ。クライアント・フルフィルメントとは、顧客に提供するすべてのものである。医者であれば、顧客が来院してから退院するまで、に体験するすべてのことである。インターネットでものを売っているのであれば、注文が入って、顧客に商品を届けるまでに行うすべてのことである。

何度でも、いつでも、どこでも、誰がやっても同じような結果が出せるようにシステムを設計しよう。

顧客と最初にコンタクトをする時から彼らとの関係性を全てデザインし、デザインしなおす。

クライアント・フルフィルメント・システムは、顧客との約束を守るために設計する。だからあなたは当然、自分のビジネスが顧客に何を約束しているのかを明確に知らなくてはならない。

あなたが信じていようが、信じていなかろうが、少なくともコモディティを売っている会社においては、差別化の肝は、このクライアント・フルフィルメント・システムにある。だから、最初に考えるのだ。あなたのビジネスの成否がそれにかかっているかのように、心を込めて設計すること。顧客の感情を満たすように設計すること。あなたがスターバックスやウォルマートを作っているかのように考えよう。

次のステップは、リード・コンバージョン・システムを作ることだ。リード・コンバージョンとは、見込み客が、顧客へと変わることをいう。このシステムには、セールスのスクリプト(原稿)などが含まれる。それを記録し、練習し、何回も何回も練習し、見込み客があなたのドアから、インターネットから、電話からやってきたときに、セールスが完了するようにしなくてはならない。

これもクライアント・フルフィルメント・システムと同じように、何度でも、いつでも、どこでも、誰がやっても同じような結果が出せるように設計しなくてはいけない。

三つ目のステップは、リード・ジェネレーション・システムを作ることだ。リード・ジェネレーションとは、見込み顧客を生み出すことを意味する。ここであなたは見込み客に対して、約束をしようとしている。あなたは彼らのフラストレーションを知っているはずである。それを解決します、と約束するのだ。最初に設計したクライアント・フルフィルメント・システムがうまく機能していれば、あなたは約束を守ることができる。彼らに特別な体験を提供することができる。

リード・ジェネレーションには、郵便受けに届けるリーフレット、メールマガジン、地元でのスピーチ、首から「お問い合わせお待ちしています」と掲げて町をランニングすることまで、あらゆることが含まれる。それらひとつひとつがシステムである。

リード・ジェネレーションのシステムを試し、他の何よりも上手く機能すると確証が取れるものがあれば、それが機能しなくなるまで、やり続けることだ。

クライアント・フルフィルメント・システム、リード・コンバージョン・システム、リード・ジェネレーション・システムの3つは、この順番に設計しなくてはいけない。これらはビジネスの基本サイクルである。これからあなたの会社がどれだけ大きくなろうと、これら3つがDNA になる。

1977年、私が最初の会社、マイケル・トーマス・コーポレーションを創ったとき、まさにいま言った3つのステップで会社を創った。

私たちはまず、クライアントにコンサルティングを提供するためのシステムを作った。いつでも、どんな顧客に対しても、同じように結果が出るようなコンサルティングのシステムを作った。これがクライアント・フルフィルメント・システムである。40年近くたったいま、このシステムがいまだに会社の差別化要因であり続けている。その重要性がわかるだろうか?

次に1対1でクライアントと話し、コンサルティング契約を提案するためのセールスのスクリプトを作った。それを何度も何度も練習し、試し、改善した。これがリード・コンバージョン・システムである。もちろん、私自身がやるのではなく、会社の他の誰かがやるのだ。私はシステムを設計し、ほかの誰かがそれを使って実行し、改善する。

そして、リード・ジェネレーション・システムは、セミナーだった。スモールビジネスのオーナーをセミナーに招き、私が話をする。セミナーのタイトルは、“なぜ大半のビジネスはうまくいかないのか?そしてそれにどう対処すべきか?”である。私の本の読者ならば、これが本のサブタイトルであることを知っているだろう。

つまり、このリード・ジェネレーション・システムは非常に上手く機能したのだ。だから続けた。機能しなくなるまで続けた。実際のところ、いまだに同じように機能している。もちろん、いまは私ではなく、他の人がやっている。私と同じように。

これら3つのシステムがいまだに会社の基礎になっている。その重要性を理解してほしい。

あなたの会社で、これら3つのシステムは上手く機能しているだろうか。もししていないならばなぜなのか。あなたが3つのシステムを注意深く作り上げれば、100回中、99回はうまく行くようになる。

なぜなら、あなたはそうなるようにしてきたからだ。あなたは世の中に違いを作ろうと決心した。そして、もっと沢山の人々が利益を得られるように、会社を拡張しようと決心したのである。

3つのシステムをデザインし、見直し、スイス製の時計のごとく正確に機能するようになるまで調整しよう。

マイケルE. ガーバー

マイケルE. ガーバー

米EMyth創業者、Michael E.Gerber Companies会長。世界No.1のスモールビジネスの権威(米INC誌による)。1977年に世界初のビジネスコーチング会社、マイケル・トーマス・コーポレーションを設立。その後、約40年間にわたって、7万社の中小・スモールビジネスをクライアントに抱える会社に成長させた。「E-Myth革命」や「会社をE-Myth化する」などの言葉が生まれるほど、世界中のスモールビジネスに変革をもたらしてきた。1985年には、初の書籍、「E-Myth(邦題:はじめの一歩を踏み出そう)」を出版。「起業家の視点(職人、マネージャー、起業家という3つの人格)」、「ビジネスのシステム化」、「フランチャイズプロトタイプ」、「ビジネス開発プロセス」などの新しい概念を提唱し、現在につながる、スモールビジネス経営の新しいスタンダードを創った。同書は、16カ国語に翻訳され、700万部以上のベストセラーとなっている。

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