戦略的な仕事と戦術的な仕事


今日は戦術的な仕事と戦略的な仕事について話したい。私たちはこのふたつの仕事について、明確な違いを定義している。ビジネスを成長させ、繁栄させ、ビジョンを現実にするには、戦略的な仕事に集中しなくてはならない。

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戦略的な仕事とは、ビジネスを現状維持させるための仕事ではなく、変革に導くための仕事のことを指している。戦略的な仕事を行うことで、”目の前のことをやり続けるだけ”という状況から抜け出すことができる。戦略的な仕事のやり方を知ることは、ビジネスリーダーにとって欠かせないものである。

しかし、同時に、いつも戦略的な仕事に意識を向けるのは難しいものだ。なぜならば、私たちは時間制限のある世界に生きているからだ。まとめるべき取引がたくさんあり、管理する社員がおり、対応すべき顧客がいて、緊急事態がいつでも起こりえる。こういった状況にあるから、戦略的な仕事に割く時間を1日1時間取ることすら難しいのである。

まず、戦略的な仕事に取り組むことは、ビジネスリーダーの最も大きな責任だということを理解する必要がある。”目の前の仕事をこなしていないと、仕事をした気にならない”、という人もいるだろう。しかし、私たちの経験では、優れた経営者も少なからず、そういった居心地の悪さや不安を経験しているものだ。

戦略的な仕事の方法は、次のステップに分けることができる。

1.目標を決める
目標設定はいつも最初に行うべきことだ。的を良く見なければ的に当てることはできないのだ。明確な目標があれば、ビジネスを新たな方法で考えることできる。すべての行動を目標に向かわせることができる。

2.考える
目指すべき目標が決まったら、時間をとって考える。どうすれば、実行可能なプランへとそれを落とし込めるのか?ここで急いではならない。手に入れられる資源を活用して、目標を達成するためにベストな方法は何か?

3.計画する
次は計画であるが、これは多くのスモールビジネスの弱点でもある。計画には、理論的に考える力と、他人を巻き込む力が必要である。必要であれば、プロジェクト管理の仕方を学ぶと良いだろう。

4.実行
実行とは、目に見える行動のことである。顧客に対応し、商品を作り、営業の電話をかける、といったようなことだ。実行は常に戦略に基づくべきである。戦略なしの実行は破滅的な結果をもたらすことがある。

5.評価
結果の定量化も戦略的な仕事の一つである。戦略や行動が正しかったかどうかを見極める方法を知っておくべきである。もし、望む結果が得られなければ、同じサイクルを繰り返すことだ。

最後に、戦略的な仕事とは、経営者だけの仕事ではない。優れた会社では、全社員が戦術的な仕事と戦略的な仕事の両方を行っている。一般的には、組織の上層部ほど戦略的な仕事の比率が多くなり、下層部ほど戦術的な仕事の比率が多くなる。目の前の仕事をどうやってやるか?だけではなく、どうやったら結果を改善できるか?に皆で取り組むことでイノベーティブな会社になるのである。

いずれにしろ、あなたが日々戦略的な仕事に取り組み、その方法をマスターしなければ、社員に戦略的な仕事のやり方を教えることが出来ないのは明白である。

マイケルE. ガーバー

マイケルE. ガーバー

米EMyth創業者、Michael E.Gerber Companies会長。世界No.1のスモールビジネスの権威(米INC誌による)。1977年に世界初のビジネスコーチング会社、マイケル・トーマス・コーポレーションを設立。その後、約40年間にわたって、7万社の中小・スモールビジネスをクライアントに抱える会社に成長させた。「E-Myth革命」や「会社をE-Myth化する」などの言葉が生まれるほど、世界中のスモールビジネスに変革をもたらしてきた。1985年には、初の書籍、「E-Myth(邦題:はじめの一歩を踏み出そう)」を出版。「起業家の視点(職人、マネージャー、起業家という3つの人格)」、「ビジネスのシステム化」、「フランチャイズプロトタイプ」、「ビジネス開発プロセス」などの新しい概念を提唱し、現在につながる、スモールビジネス経営の新しいスタンダードを創った。同書は、16カ国語に翻訳され、700万部以上のベストセラーとなっている。

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