なぜ人材育成がうまくいかないのか?


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私たちは数え切れないクライアント企業と接する中で、あらゆる種類の人材に関する問題を聞いてきた。その問題の根源を探ってみると、多くの場合、不適切な人材トレーニングに原因があることに気がついた。

社員のトレーニングは、ビジネス開発の中でも、もっとも大切な側面のひとつである。一方、スモールビジネスオーナーの多くは、社員トレーニングの価値を過小評価し、トレーニングシステムの構築に必要な労力と時間を割こうとしていない。

つまり、良いニュースは、社員のトレーニングに注意を向け、正しいシステムを作ることで、ビジネスオーナーが抱える多くのフラストレーションが消え去る、ということだ。

事業とはゲームである、と私は常々言っているが、そのゲームのルールを教え、どうすればゲームに勝利できるかを教えるのがトレーニングなのだ。

 

熟練した社員を雇うだけでは不十分

既に仕事のやり方を知っている熟練した社員を雇って、望むように働いてもらおうと期待しているオーナーは多い。

しかし、ただ待っているだけでは十分ではない。

トレーニングとは、“私たちのやり方”が何かを定義し、それを正確に全社員に伝えることである。あなたはそれをシステム的に行わなければいけない。

人依存ではなく、システム依存の会社を創りたいのであれば、“私たちのやり方”を文書化し、そのシステムを上手く運用してくれる人を雇うことだ。そして、彼らが望ましい結果を一貫して生み出せるようにトレーニングしよう。

 

あなたの会社の“私たちのやり方”とは何か?

あなたの会社に必要な社員のトレーニングとはどんなものだろうか?これは会社毎に変わってくるが、成功している会社は、彼ら独自の方法を見つけ出している。

 

仕事を教える

一般的に言って、すべての社員は、そのポジションで成果を出すための方法を教えられる必要がある。たとえば、受付であれば、どのようにして電話に応えるか、どのようにして来客に挨拶するか。営業職であれば、どのようにして見込み顧客を顧客に変えるか。CFOであれば、いつ、どのようにして財務レポートを作成するか。

 

背景を教える

また、社員は、彼らの仕事の背景にある青写真を理解しておく必要がある。“会社のビジョンの中で自分はどの役割を果たしているのか”を全社員に理解してもらうことは、あなたの責任で行わなければならない。

 

言い換えれば、あなたの社員は、

どの仕事をするのか?
どうやってその仕事をするのか?
なぜその仕事をするのか?

を理解する必要がある。

そのようにトレーニングシステムが上手く機能していれば、彼らは予測できない状況においても、正しい対応ができるようになる。

 

トレーニングに投資をする価値はあるのか?

トレーニングシステムを作る前に、最低限やっておくべき宿題がある。

・ビジョン
・基本的価値観
・組織図
・職務契約書

そして、上記を記載した運営マニュアル。

これらを文書化しておく必要がある。

いわば、これがトレーニングのテキストとなる。

効果的なトレーニングシステムを創るには、多くの労力、時間、コストがかかるかも知れない。

しかし、それをやる価値はある。

トレーニングシステムがあることで、社員は余計な疑問を抱かなくて済むようになる。全社員があなたと同じくらい、やるべきことを理解し、どうやるかを理解し、エネルギーと創造力を発揮している職場を想像してほしい。

そうなれば、あなたと社員は、

“今やっていることを、どうしたらもっと上手くできるか?”

という質問に集中できるのである。

マイケルE. ガーバー

マイケルE. ガーバー

米EMyth創業者、Michael E.Gerber Companies会長。世界No.1のスモールビジネスの権威(米INC誌による)。1977年に世界初のビジネスコーチング会社、マイケル・トーマス・コーポレーションを設立。その後、約40年間にわたって、7万社の中小・スモールビジネスをクライアントに抱える会社に成長させた。「E-Myth革命」や「会社をE-Myth化する」などの言葉が生まれるほど、世界中のスモールビジネスに変革をもたらしてきた。1985年には、初の書籍、「E-Myth(邦題:はじめの一歩を踏み出そう)」を出版。「起業家の視点(職人、マネージャー、起業家という3つの人格)」、「ビジネスのシステム化」、「フランチャイズプロトタイプ」、「ビジネス開発プロセス」などの新しい概念を提唱し、現在につながる、スモールビジネス経営の新しいスタンダードを創った。同書は、16カ国語に翻訳され、700万部以上のベストセラーとなっている。

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