ワークライフインテグレーションとグーグルの「プロジェクトアリストテレス」


本日は面白い記事を発見したのでご紹介させていただきます。

記事の内容は、グーグル社内にあるピープルアナリティクス(人材分析)チームが発見した、生産性向上に関する研究結果です。

グーグル社内にはいろいろなプロジェクトチームがあり、他の会社と同様、チームによって生産性が高いチームとそうでないチームがあります。

そこで今回、ピープルアナリティクスチームは、生産性の高いチーム、低いチームの違いは何なのか?というテーマを研究したそうです。

世の中には、チームの生産性を扱った書籍などがたくさん出ていると思いますが、その大半は、チームの雰囲気が良くなるとか、メンバーが自主的に行動するようになる、など感性的な結論に終始しています。

一方、グーグルの研究の特異な点は、「ピープルアナリティクス」という名のとおり、目に見える数字で、何が生産性に影響を与えるのかを割り出している点です。

さて、その研究結果ですが、一般的に生産性に影響していると思われている次のような点は、実はほとんど生産性に影響を及ぼしていなかったそうです。

・カリスマリーダーがいる

・フラットなチーム編成になっている

・チームの行動規準がしっかりしている

・優秀なメンバーが集まっている

では、チームの生産性に影響を与えている要素とは何だったのか?

記事では、それを「心理的安全性」と結論付けています。

以下、記事の抜粋をご紹介させていただきます。

「プロジェクト・アリストテレスの結果から浮かび上がってきた新たな問題は、個々の人間が仕事とプライベートの顔を使い分けることの是非であったという。

もちろん公私混同はよくないが、ここで言っているのは、そういう意味ではなく、同じ一人の人間が会社では「本来の自分」を押し殺して、「仕事用の別の人格」を作り出すことの是非である。

多くの人にとって、仕事は人生の時間の大半を占める。そこで仮面を被って生きねばならないとすれば、それはあまり幸せな人生とは言えないだろう。

社員一人ひとりが会社で本来の自分を曝け出すことができること、そして、それを受け入れるための「心理的安全性」、つまり他者への心遣いや共感、理解力を醸成することが、間接的にではあるが、チームの生産性を高めることにつながる。」

要するに、皆がいつも「本来の自分」であることによって、人間同士のつながりが生まれ、それが結果としてチームの生産性向上につながるということです。

ワークライフバランスという言葉が流行りだしてから、仕事とプライベートの自分を分けたほうがカッコいい、というような風潮が生まれていますが、この研究結果によれば、それでは生産性は上がらないし、仕事における安心感も生まれないということです。

表現は違いますが、ザッポスのCEO、トニー・シェイは、「私たちが目指しているのは、ワークライフ・インテグレーション(統合)」です」と、同じようなことを言っています。

また、ドリームマネジメントの提唱者、マシュー・ケリーも「オフ・バランス」という概念で同じことを言っています。

※ドリームマネジメントはまさに社員同士の人間的なつながりを生み出して、生産性を向上させるように設計されていますので、ご興味ある方はこちらから資料請求をされてください。
http://welovedream.com

さらに、マイケルE.ガーバーは、ティモシー・フェリス(ベストセラー「週に4時間だけ働く」の著者)とのインタビューの中で、次のように言っています。

「目覚めた起業家は、一般的な意味でのバランスには興味ありません。目覚めた起業家 は、創造することに情熱を持っています。創造とは、本来、アンバランスなものです。しかし、創造 主にとっては、それはそのように感じられません。それは、人生の最適な流れ、自然な流れのよう に感じます。 もしあなたがバランスが欲しいのであれば、ウォルト・ディズニーにはなりえません。マイケル・デル にもなりえません。バランスを取ろうとするのは虚構です。起業家が追求するべきものにはなりません」

では、どうすれば社員がいつも本来の自分でいられるのか?

それにはまず、経営者自身がいつも本来の自分でいることです。

経営者が変わらずして社員が変わることはありません。

そして、経営者がいつも本来の自分でいるにはそうすれば良いか?

そのためには、自分の人生の価値観や情熱や目的(VPP:Value, Passion, Purpose)に基づいてビジネスを創り直すことです。

するとそれに賛同する社員が顧客が生まれ、会社が成長していく。

これから成功する会社は、そういう会社だと思います。

元記事はこちらになりますので、ぜひご覧ください。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48137

原文(英語):
http://www.nytimes.com/2016/02/28/magazine/what-google-learned-from-its-quest-to-build-the-perfect-team.html?_r=0

清水直樹

清水直樹

一般財団法人日本アントレプレナー学会代表理事 大学卒業後、マイクロソフト日本法人に入社。その後独立し、海外不動産の紹介会社を起業した後、携帯電話普及の波に乗る形で、モバイルコマース事業の創業メンバーとして参加。上場を目指すが経営メンバー同士の空中分解によって頓挫。その後、海外の経営ノウハウをリサーチし続け、2011年に世界No.1のスモールビジネスの権威、マイケルE.ガーバーと出会う。同氏の日本におけるマスター・ライセンシーとなり、2013年には日本初のE-Myth社認定コーチ(E-Myth社はマイケルE.ガーバーが創った世界初の中小企業向けビジネスコーチング会社)になる。現在は、日本の中小企業がワールドクラスカンパニーになるための支援活動に力を注いでいる。

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