社員の生産性を高めるには?


自律型の組織を創るためには、仕事を他人に任せることが必須です。

以前のメルマガでも「仕事を任せる仕組み(http://blog.entre-s.com/532)」というガーバーの記事をご紹介しましたが、今日はそれに関連することとして、

社員が行っている仕事の生産性を高めるための原理原則

をご紹介したいと思います。

(社員を外注のパートナーに置き換えても同じく使えます)

 

その1.仕事に有意性を見出していること

第二次世界大戦中、米軍の兵士は飛行機からパラシュートを使って地上に降り立っていました。

しかし、実はそのパラシュート、梱包の仕方が原因で、空中で上手く開かず、事故になってしまうという事態が頻発していました。

その後、パラシュートの梱包を手伝っていた女性たちと兵士たちを交流させたところ、事故が大幅に減ったという話があります。

それまで女性たちは、自分たちが梱包しているパラシュートが、兵士にとってどれだけ重要なものなのか、そして、具体的に誰がそれを使っているのかを本当の意味で理解していなかったのです。

そのため、梱包という単純作業がおろそかになってしまっていたのです。

兵士たちと交流するという簡単な方法で、自分が完璧に梱包しなければ、目の前にいる彼らが死んでしまうということを心から理解し、ミスが減ったのです。

このストーリーからわかるとおり、どんな仕事でも、”これやっててなんか意味あるの?”という疑問を持っていれば生産性も下がりますし、ミスも多くなるということです。

このことを理解している企業は、日々、顧客に接している営業マンだけではなく、バックオフィスの社員も顧客と接触させ、自分の仕事が誰に届いているのか?を認識させる手助けをしています。

 

その2.権限が与えられていること

その仕事を完遂するにあたり、上司や誰かにいちいち許可を得なくても、仕事を勧められるだけの権限が与えられていること。

さらにいえば、ここまでなら自由にやっても良い、という権限の上限を決めるのもひとつの方法です。たとえば、リッツカールトンホテルでは、各スタッフが顧客のために使って良いお金が定められていると言います。

 

その3.仕事の複雑さ

その仕事が社員の能力・知識の相当部分を使う必要があるものである、または今持っている能力・知識を伸ばさないと達成できないものであること。

そうでなければ、彼らにとってそれは、”退屈な仕事”になってしまいます。

逆に仕事が難しすぎるとやる気を削ぐ結果になってしまうので、複雑さと達成可能性のバランスが大切となります。

 

その4.自分が目標作りに参加すること

トップダウンで降りてきた目標にはなかなか全力でコミットすることが出来ないものです。

グーグルをはじめとする一部のIT企業では、OKRs(Objective and Key Results)という目標管理手法を導入しています。

OKRsでは、トップダウンの目標(会社のビジョンから落とし込まれた目標)が5割、ボトムアップ(個人が達成したいと思う目標)が5割の割合で個人やチームの目標を設定しているそうです。

誰かに言われたことではなく、自ら設定した目標を持つことで、達成したいという意欲が沸きます。

 

その5.フィードバックがあること

これは前回の記事でも出ましたが、仕事の結果に対するなんらかのフィードバックがあることが必要となります。

参考:システム思考「フィードバック効果」を経営に取り入れる
http://blog.entre-s.com/514

 

その6.安心できる集団に属していること

個人のパフォーマンスは、その人自身の資質によるものだけではなく、その人が囲まれている環境によることが研究で明らかになっています。

つまり、その人の性格や価値観が合わない職場ではパフォーマンスが発揮できないということです。それが企業文化が重要視されている大きな要因の一つです。

「環境」にはいろいろなものがありますが、少なくともその人が”心理的に安心できること”がとても大切です。

これも以前、グーグルのプロジェクトアリストテレスという研究結果をご紹介しましたので、ご参考にされてください。

参考:グーグルの「プロジェクトアリストテレス」
http://blog.entre-s.com/527

以上、これらは自分のモチベーションが上がるときはどういうときか?と考えてみれば当たり前で納得できることだと思いますが、人に仕事を任せるときには忘れがちのことかもしれません。

ぜひご参考にされてください。

清水直樹

清水直樹

一般財団法人日本アントレプレナー学会代表理事 大学卒業後、マイクロソフト日本法人に入社。その後独立し、海外不動産の紹介会社を起業した後、携帯電話普及の波に乗る形で、モバイルコマース事業の創業メンバーとして参加。上場を目指すが経営メンバー同士の空中分解によって頓挫。その後、海外の経営ノウハウをリサーチし続け、2011年に世界No.1のスモールビジネスの権威、マイケルE.ガーバーと出会う。同氏の日本におけるマスター・ライセンシーとなり、2013年には日本初のE-Myth社認定コーチ(E-Myth社はマイケルE.ガーバーが創った世界初の中小企業向けビジネスコーチング会社)になる。現在は、日本の中小企業がワールドクラスカンパニーになるための支援活動に力を注いでいる。

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