マンションの一室から始まった教会、サドルバック教会


先週からサンディエゴで行われている、マイケルE.ガーバー本人による「ドリーミングルーム」に参加しています。

本日はガーバーが今回のドリーミングルームの冒頭で話したサドルバック教会の事例をご紹介したいと思います。

サドルバック教会は、その名からわかるとおり、キリスト教の教会で、米国有数の規模を誇ります。サドルバック教会の創設者は、リック・ウォレン牧師という方で、日本でも著書が出ています。

1980年、彼はマンションの一室でこの教会をスタートしました。大半のスモールビジネスと同じで、最初はまともなオフィスもお金も人もいない状態でスタートしたのです。

彼はそのマンションの一室に人を呼び、教会としての活動を細々とスタートしました。

他の教会と違ったのは、普段は教会にはいかないような人たちを集めたという点です。教会に通っている人は、既にいつも礼拝にいく場所が決まっていますので、そういう人たちを誘うことは難しいと考えたのです。

そして、一軒一軒、家を訪問し、最初は20人くらいしか集まらない中で集会をやり続けました。

それから30年以上経った今、教会は米国有数の規模に拡大し、米国以外にも進出をしています。

リック・ウォレン牧師の話を聞いてくれるのは、最初は20人でしたが、いまでは世界各国から数万人が集まるようになっています。

数年前、このサドルバック教会からガーバーに講演依頼が来ました。

当時、ガーバーはリック・ウォレン牧師のことを知らなかったそうで、サドルバック教会のこともよく知らないまま、壇上に向かいました。

その時、リック・ウォレン牧師が、次のようにガーバーを紹介して、壇上に呼びました。

「サドルバック教会がここまで広がってきたのは、彼のお陰なのです」

と。

実はリック・ウォレン牧師は、教会の活動を広げるために、ガーバーの著書「E-Myth Revisited(はじめの一歩を踏み出そう)」を参考書としていたのです。

幹部にも書籍を配り、たとえば、布教活動をするときのスクリプト(原稿)を標準化したり、組織戦略を明確にしたり、と教会でありながら、システム化された経営を行ってきました。

そして、講演の後も、サドルバック教会がカバーしているコミュニティにアントレプレナーシップを根付かせ、経済発展を目指すため、ガーバーのドリーミングルームを導入しています。

 

今回のドリーミングルームでガーバーからこの話を聞いたとき、どんな組織であっても、拡大のための原理原則は変わらない、ということを改めて理解できました。

経営者の方の中には、うちの会社は特殊な文化だから、、、うちの社員は変わった人が多いから、、、という理由で、原理原則を受け入れない方もいらっしゃいます。

経営者自身、型にはめられたくない人が多いので、その気持ちもよく理解できます。

しかし、このサドルバック教会の例のように、拡大する組織やコミュニティには原理原則があります。その原理原則を、「自社に合った形」で適用していくことが出来ます。

・ビジョンがあるか?
・組織戦略があるか?
・役割は明確か?
・システムがあるか?
・顧客像は明確か?
・経営者の人生はビジネスの目的と関連性があるか?

などなど、「はじめの一歩を踏み出そう」に書かれていることが「自社に合った形」で実現できているかどうか、ぜひ改めて確認してみてください。

清水直樹

清水直樹

一般財団法人日本アントレプレナー学会代表理事 大学卒業後、マイクロソフト日本法人に入社。その後独立し、海外不動産の紹介会社を起業した後、携帯電話普及の波に乗る形で、モバイルコマース事業の創業メンバーとして参加。上場を目指すが経営メンバー同士の空中分解によって頓挫。その後、海外の経営ノウハウをリサーチし続け、2011年に世界No.1のスモールビジネスの権威、マイケルE.ガーバーと出会う。同氏の日本におけるマスター・ライセンシーとなり、2013年には日本初のE-Myth社認定コーチ(E-Myth社はマイケルE.ガーバーが創った世界初の中小企業向けビジネスコーチング会社)になる。現在は、日本の中小企業がワールドクラスカンパニーになるための支援活動に力を注いでいる。