1の会社から1000の会社へ


「Beyond E-Myth」
From a Company of One to a Company of 1,000!から抜粋

 

From:マイケルE.ガーバー

これは私が今までに書いた中で最もシンプルな本だ。

自分のビジネスを始めた、または始めようと望むすべての人のために書かれている。シンプルである理由は、前提となるアイデアがシンプルだからだ。そのアイデアとは、会社を売却するつもりでビジネスをスタートしなければ、ほとんどの場合、破滅的になる、というものだ。

だから、この本は、あなたの会社の外側から働きかけ、全体を設計し、構築し、立ち上げ、会社の売却という究極的な目的に向けて成長させることについて書かれている。

起業家にとって会社というのは、どんな仕事をしていようと、どのように仕事をしていようと「商品」そのものである。売るための商品だ。結局のところ、それが起業家の仕事なのだ。起業家は、「素晴らしく成長する会社」、「会社の買い手を魅了する会社」の発明者である。

地球上全ての会社は、販売されるための商品である。しかし、買い手が誰であろうと、彼らはあなたの会社が何をしているかには興味がない。彼らはそれよりずっと現実的である。買い手は、あなたの会社がどれほどうまく機能しているか?に魅了されるのだ。

そして、会社がどれほどうまく機能しているかの尺度は、2つしかない。まず、顧客を引き付け、維持する能力が他の会社よりも高いかどうか。第二に、会社が時間が経つごとに生み出す資本利益率がどれくらいか。

結局のところ、買い手を魅了するような会社は、神秘的で、一見不自然なほどの拡大能力を持っている。よりシンプルに言えば、成長するための素晴らしい能力を持っているということだ。

 

■偉大な会社は偉大な成長を遂げる

偉大な成長を続ける会社は、成功を再現する方法を知っている。そうすることによって、彼らは成長し、成長し、成長する。この本ではあなたにそれをする方法を教えるつもりだ。

この本は、あなたの会社を設計し、構築し、立ち上げ、成長させる方法をあなたに教えてくれる。つまり、成功を再現することができるようになる。それは、狂ったように成長する能力を持つことを意味する。この本のタイトルに「1の会社から1000の会社へ!」と書いたように、偉大な成長企業になるのだ。

地球上の会社の大部分(「中小企業」と呼ばれている)は、徒労に終わってしまう。これらのうち、非常に僅かな会社しか私がこの本で伝える前提を理解していない。

それは、スモールビジネスオーナーの一番の仕事は、会社を売れるように準備するということだ。これは収益よりも、資本にフォーカスを当てることを意味する。他のことにフォーカスを当てることは徒労である。

しかし、勇気を出してほしい!この本を使って、その徒労を覆すことが出来る。徒労を素晴らしいものへと変革できる。行き詰まりを感じる孤独な会社から、輝かしい会社に変えよう!

 

■No Scale、No Sale - スケール(拡張)できなければ、売却できない

これが鍵だ。スケールなくして、売却なし。

私の素晴らしい友人であり、連続起業家であり、聡明なイマジニアである(ウォルト・ディズニーのような)ロジャーフォードが、彼の起業家としてのキャリアから次のように言っている。

 

「私はAlphaGraphics、PetsHotel、SynCardia、ReliantHeartなど、いくつかのビジネスの成功を担ってきました。成功への道の途中の、あらゆる曲がり角、または改善の機会に、Michael E. Gerberが私のそばにいました。彼は私の耳の中でささやいていたと言うかもしれません。

彼は、普通の人々が非凡な成功を収めることが出来るような解決策を創るよう促してくれました。ビジネスとは、社内の人の能力を解放して、顧客に最高のサービスを提供することです。現在のITツールによって、マイケルが本の中で伝えた哲学を、さらに活用するためのプラットフォームを作ることが出来ます。」

-ロジャーフォード、CEO、ReliantHeart、Inc.

 

つまり、この本では、「あなたのビジネスの中で働くのではなく、外側から働きかける」という「起業家の神話」のマントラが繰り返されている。

ロジャーフォードは、そのマントラを彼の会社すべてに適用した。しかし、それはどういう意味だろう?創業者、成長の担い手、発明家、革新者としてのあなたの仕事は、物事を正確に行う能力を持つように、会社を設計、構築、立ち上げ、成長させることだ。ちょうどマクドナルドがやったように。

マクドナルドでは、同じブランドの製品を、最低限の賃金の子供の手によって、何度も何度も何度も繰り返し提供している。年間300%の退職率という信じられない数字があるにもかかわらず。そして、一度構築されたなら成長を遂げる。

それは世界中に数万の店舗を生み出すことを意味する。それらの店舗のそれぞれは、まったく同じことを同じようにしている。彼らはビッグマックを作るように、店舗を作っているのだ。

あなたの会社でこれを行うことができる。いや、あなたはそれをしなければならない。あなたが決めた価格であなたの会社を買いたいという買い手が待っている。1人の買い手だけでなく、数十人の買い手だ。

ここで言っているのは、マクドナルドの何十億人もの買い手(顧客)ではない。あなたの会社を買う買い手のことを言っているのである。

マクドナルドのビジネスを買いたいという人がたくさんいるのは、彼らが何十億人もの人々に商品を提供しているからだ。これをあなたが読んでいる間にも、マクドナルドは株式という形で人々に購入されいてる。

マクドナルドは、株式公開企業であり、売り物だ。そして、それはスタート当初から意図されていた。1950年代、50歳を超えていたレイクロックがフランチャイズ・プロトタイプとなる最初の店を作ったときから、会社を売り物にすることが意図されていた。

そしてフランチャイジー達がマクドナルドのビジネスを買った。彼らはみんな同じ理由で買った。マクドナルドは、私がここであなたと分かち合う方法で設計され、構築され、立ち上げられ、成長したからだ。小さなハンバーガースタンドから、驚くほど巨大な会社まで成長した。複製可能なステップによって、1から1,000(以上)に成長した。

レイクロック氏は次のように言っている。

「システムがビジネスを動かし、人がシステムを動かす」

それがまさにあなたがこれからすることだ。あなたの会社を売りに出す準備をしよう。

レイクロックは52歳でスタートした!あなたはどうするか?

 

■1から1000にするには?

まず第一に、それは情熱を必要とする。無邪気な情熱だ。無邪気な情熱とは、あなたが一日中その熱を感じることだ。あなたが起きた瞬間から、あなたが眠りにつく瞬間まで。

しかし眠ることはできない。「この絵には何が欠けているのか?」という質問があなたの中で燃えているからだ。要するに、あなた鼓舞されていなければならない。内側と外側から。

“必要なことは何か?”と自問するだけではなく、言い訳も無しにしよう。あなたが誰なのか、あなたはどこにいるのか、何をするのか、どうやるのか、その理由を深く理解しよう。

実際に出来ることよりも、はるかに少ないことのために、頑固な言い訳はしないようにしよう。誰かが会社を1から1,000に連れてってくれるという考えを過去のものにしよう。あなたは「誰ですか?」と尋ねることなく、玄関を開くような人でなければならない。

第二に、あなたは学ぶ姿勢がなくてはならない。授業を聞いてメモを取る。あなたはこのクラスに座ってノートを取る。たくさんのノートだ。質問をして急いで答えをもらう前に、聞くこと。この本を読み進めるにつれて、あなたは答えを知るというよりも、たくさんの質問を投げかけられる気持ちになるだろう。だから、良い生徒になろう。

しかし、私は知っている。これからする話の内容は、あなたは全く理解できないだろう。それは、あなたがまだ体験したことが無いことだからだ。だからこの本を読むことは、新しい惑星に着陸するようなものだ。その惑星の名前は、「指数関数的成長」である。

あなたが「成長」という言葉について、どのようなイメージを持っているかわからないが、それは決してあなたが思うようなものではない。だからあなたに学ぶ姿勢が必要なのだ。そして、情熱を忘れてはならない。断固とした、諦めない情熱だ。

第三に、このプロセスは一度に一歩ずつしか進めないことを受け入れること。急ぐことはできない。このプロセスには跳躍がない。それがルールだ。もちろん、一歩を進む前に、それがどういうものかを説明する。

しかし、それでも暗闇の中を進むような気になるだろう。そうなるはずだ。なぜなら、暗闇の中にいなければ、光を見つける必要性を感じないからだ。

光を見つける必要がなければ、進歩はしない。だから私を信頼して、これから伝える方法で、闇の中から光を見つけてほしい。

そのステップを進めば、これまでよりも素晴らしい光が見えてくるだろう。

会社を売ることがゲームの最終地点であることを思い出してほしい。だからそれにコミットし続けなくてはいけない。この旅は、一歩進むたびに、あなたに挑戦を強いる。あなたをいらだたせる。

成功することによりも、失敗することのほうがはるかに多いからだ。これはよく聞く決まり文句に思えるかも知れない。しかし、それが事実だから決まり文句なのだ。

これからのプロセスであなたが経験するフラストレーション、失敗、成功、インスピレーションなどは、既にあなたが体験する前に、他の誰かによって何度も体験されてきたものなのだ。

あなたがそれを経験すれば、それは決まり文句ではなく、あなたの人生そのものになる。

準備はできただろうか?では始めよう。

・・・続く。

 

(注)ここで言っている「会社を売る」ということは、文字通り会社を売る(M&A)ということだけではなく、株式公開する(一般の投資家があなたの会社を買う)ことや、誰かに事業承継する(他の誰かがあなたの会社を買う)ことも含んでいます。

マイケルE. ガーバー

マイケルE. ガーバー

米EMyth創業者、Michael E.Gerber Companies会長。世界No.1のスモールビジネスの権威(米INC誌による)。1977年に世界初のビジネスコーチング会社、マイケル・トーマス・コーポレーションを設立。その後、約40年間にわたって、7万社の中小・スモールビジネスをクライアントに抱える会社に成長させた。「E-Myth革命」や「会社をE-Myth化する」などの言葉が生まれるほど、世界中のスモールビジネスに変革をもたらしてきた。1985年には、初の書籍、「E-Myth(邦題:はじめの一歩を踏み出そう)」を出版。「起業家の視点(職人、マネージャー、起業家という3つの人格)」、「ビジネスのシステム化」、「フランチャイズプロトタイプ」、「ビジネス開発プロセス」などの新しい概念を提唱し、現在につながる、スモールビジネス経営の新しいスタンダードを創った。同書は、16カ国語に翻訳され、700万部以上のベストセラーとなっている。