世界でもっとも成功している会社は何を売っているのか?


今日は私が過去30年間に渡ってしてきたこと、そして、それがどうあなたに関係するのかをお伝えします。

私は現在、サンディエゴ郡のカールスバッドに住んでいます。その前は、私の会社があったペタルーマに住んでいました。1977年にその会社を作ったとき、私には夢がありました。世界中のスモールビジネスを変革させることです。大半のスモールビジネスは崩壊しています。上手くいっていません。

この部屋にいる皆さんのことはよく知りませんが、あなた方の会社の大半は上手くいっていないかも知れません。

大半のスモールビジネスが上手くいっていないのは、それを所有している人に問題があります。彼らが間違った仕事をしているのです。彼らは忙しい忙しいと言いながら働き続けます。1日12時間、1週間に7日。そして、そのうち立ち止まり、ギブアップしてしまいます。

それはビジネスを畳む、ということではありません。彼らは長い間、ビジネスを続けてくることは出来ましたが、スタートした当初に持っていた、熱い気持ちを失ってしまいます。

ここにいる皆さん全員がそうだと言っているわけではありませんよ。しかし、理解してほしいのは、ある統計に私が驚いたということです。

2006年はサンディエゴの不動産業において、28,000以上の取引があったそうです。皆さんもご存知だと思いますが、不動産屋はこのエリアに26,500もあります。計算してみてください。一人の不動産屋あたり、1.1件の取引しかありません。

この数字は、全国で見ても当てはまると思います。一人当たり、1.1件の取引です。それでも彼らは営業を続けているのです。

そこで私は思いました。“彼らはいったい何をしているんだ?“

あなた個人のことを言っているわけではないのですが、業界の人たちはいったい何をしているのだ?と思ったのです。もし、1年に3件の取引があったら?6件の取引があったら?12件だったら?

いったい何をしているのでしょう?

 

■世界でもっとも成功している会社は何を売っているのか?

あなた方がマクドナルドに行ったことがあるか知りませんが、彼らは、2番でも、3番でもなく、世界でもっとも成功したスモールビジネスなのです。

スターバックスは世界でもっとも成功したスモールビジネスになろうとしています。スターバックスは、レイクロックがマクドナルドで行ったのと同じことをやろうとしているのです。

これが皆さんの業界と、どう関係するのでしょう?すべて関係があります。28,000件の取引と、26,500人の不動産屋を考えてみてください。

マクドナルドは、米国内では力が弱まってきてはいるものの、昨年、中国で600店舗を新規オープンしました。一方のスターバックスは、同じ年、1日に6店舗を新規オープンしました。

いったいどういうことなのでしょう?彼らはコーヒーとお茶を売っているだけです。わかりますか?彼らはコーヒーショップに過ぎません。

スターバックスが誕生する前にコーヒーはありましたか?

どこにでもありました。スターバックスの1/6の価格で買えます。コモディティです。

不動産もコモディティです。コーヒーもそう。ハンバーガー、ポテト、シェイクもそうです。コンピューターもいまではコモディティです。ほかにもたくさんあります。

考えてみれば凄いことです。世界でもっとも成功している会社は、コモディティをほかのどの企業よりも上手く販売しているのです。

レイクロックは理解していました。マクドナルドで、これまでに誰もやったことのないほど、ハンバーガー、ポテト、シェイクを上手く売ることが出来ると。若いアルバイトを安い賃金で雇って、年間離職率300%で運用できると理解したのです。

考えてみてください。あなた方は自分の子供に部屋を掃除させることも出来ないかも知れませんが、マクドナルドは、彼ら子供の手によって、きわめて成功している企業になっているのです。

覚えておいてください。それがレイクロックがやったことです。

ハワードシュルツがスターバックスをスタートしたとき、レイクロックがマクドナルドをスタートしたとき、彼らはあなた方と同じことをやっていたわけではありません。彼らは、店には行きませんでした。彼らはハンバーガーを作るわけでも、コーヒーを淹れるわけでもありませんでした。お茶を作ったわけでもありません。彼らはそういった仕事はしていません。

彼らは会社を外側から捉え、会社の中で働くのではなく、外から働きかけたのです。その違いが、起業家と、私が起業熱に駆られた職人と呼んでいる人たちの違いです。

 

■経験は最悪の教師

私がこの話を発明したわけではありません。なぜなら、世界の至るところで、”起業熱に駆られた職人”ではなく、優れた”起業家”が誕生しているからです。レイクロックは、ミルク製造機の営業マンでした。彼がサンバルディーノにあるマクドナルドに行ったとき、彼は営業マンでした。彼と他の営業マンの唯一の違いは、彼が卓越した起業家の魂を持っていたことです。

だからマクドナルドに足を踏み入れたとき、その光景に心を突き動かされたのです。彼は創業者のマクドナルド兄弟を説得して、マクドナルドのフランチャイズ権を獲得しました。兄弟はフランチャイズ権などあげてしまっても良いと考えていました。なぜなら、一度挑戦して失敗した経験があったからです。

覚えておいてください。経験は、世の中で最悪の教師です。

この部屋にいるあなた方は、みんな不動産業の経験がありますね。何年も長い間の経験があると思います。不動産に関する膨大な情報を知っているでしょう。しかし、私が言いたいのは、それが大きな足かせになってしまっているということです。

あなたのビジネスは、あなたの働きぶりに依存しています。あなたが毎日会社に行かなくなったら、倒産してしまいます。

これはつまり、あなたはビジネスを所有しているわけではない、ということです。

あなたは仕事をしているだけです。狂ったように仕事をしています。世の中にあるすべてのコーチングプログラム、トレーニングプログラムは、あなたにより上手い仕事のやり方を教えているだけです。そして、あなたは仕事をし続け、忙しい、忙しい、と言っているだけになってしまいます。私は、そのようなことを教えに来たわけではありません。私はあなたの考え方を変えにきたのです。

言ったように、2万8千件の取引に2万6千人の不動産屋、一人当たり1.1件の取引です。すでに仕事はなくなっています。誰も起業家として目覚めていません。みんな、もしもっと上手くやれたら、もっと賢かったら、もっと違うようにできたら、なにかトリックがあれば、と考えています。

みんな物件を提示して、クロージングして、これをやって、あれをやって、と忙しく働いていますが、実績は変わることがありません。

誰かが80対20の法則は正しくない、といっていました。実際には95対5です。

95%の結果は、5%の人によって生み出されるのです。ほかの人はなにをやっているのでしょう?だから私はあなたが何をすべきかを伝えたいのです。だからこの場があるのです。

マクドナルドの話をすると、“私はハンバーガーを作っていないから関係ない”といいます。私たちのビジネスはユニークだから、といいます。私が行くところ至るところで、みんな同じように言います。

しかし、中には話を理解する人がいます。心臓外科医はこういいました。“なんてことだ。彼の言っていることはそのとおりだ。私が明日、この仕事をできなくなったら、ビジネスを畳むしかない。”と。“なんてことだ。もっと上手くやる方法があるはずだ。いま上手くいっていないのだから”と。

ファイナンシャルアドバイザーはこう言いました。“なんてこった。そのとおりだ。もし、私がクライアントと会わなければ、いったい誰がやるんだ?私のほかにできる人がいないじゃないか。”と。

 

■あなたの商品は何か?

自分の個人的なスキルをもとにビジネスを作った人はいますか?個人的な好みでビジネスを作った人はいますか?

あなたはクライアントに何を売っているのでしょう?そう、あなた自身ですね?

あなたは商品を売っているのではないのです。あなたはあなた自身を売っているのです。なぜなら、あなたはそうするように、トレーニングされてきたからです。これはパーソナルサービスなのだから、あなたはプロフェッショナルなのだから、と。

それが間違いなのです。いいですか、私はあなた自身を売るな、といっているわけではありません。しかし、続けてみてください。世界でもっとも大変な仕事になります。狂ったように働き続けることになります。起業家熱に浮かされた職人です。職人は、仕事に必要なスキルを学びます。電話をする方法、物件を提示する方法、クロージングする方法、家を見せる方法、これをやる方法、あれをやる方法。

これらすべてがポイントを外しています。そして、それが大事なのです。

現状維持になってしまっている状況を見ればわかるでしょう。

みんな視点が自分にいっています。私以上に顧客と仲良くなれる人はいない、私以上に気遣いができる人はいない、私以上に一生懸命働く人はいない、私以上に賢い人はいない、私以上に業界に詳しい人はいない、私以上に市場を知っている人はいない。こういうのを聞いたことがありませんか?

不動産業の人たちと話すと、彼らは私のことを頭がおかしいと思うでしょう。

“マイケル、あなたは不動産業について何を知っているんだ?”と。

“以前に自分でやったことがあるのか?”

“私がやっているビジネスを知っているのか?”と。

心臓外科医の人たちもそうです。“心臓外科について何を知っているのだ?”“会計について何を知っているのだ?”“ファイナンシャルプランニングについて何を知っているのだ?”、“半導体について何を知っているのだ?”これについて、あれについて何を知っているのだ?“とこんな具合です。

私は、”何も知らない”と答えます

しかし、実際のところ、私はあなた方が知るべきことを知っています。すべてのビジネスは同じなのです。

みんな市場に出て行く必要があり、マネジメントする必要があり、お金について考える必要があり、集客し、成約し、クライアントに価値を提供し、生計を立て、うまく機能させる必要があるのです。

ハンバーガーショップでハンバーガーを焼き続けている人がいるとしましょう。忙しくて話す暇もありません。

彼とレイクロックの違いは何でしょう?

レイクロックは会社を52歳で始めました。52歳です。それから30年後、何千億円もの資産を作りました。それが家族に相続されています。彼は何を知っていたのでしょう?彼はあなたが知るべきことを知っていたのです。

そして、それがあなたが創造する最も大切なものになるのです。それがIPです。

覚えておいてください。IPです。なんだかわかりますか?知的財産(Intellectual Property)です。

この質問を覚えておいてください。

“自分の知的財産は何だろう?”

私は自分のIPが何かを知っています。いまこうして話している間にもシステムが機能しています。数多くのコーチたちがやっているのです。彼らが145カ国、7万のクライアントに提供しています。

私自身は、1979年以降、クライアントにコーチングをしていません。“それ”がやっているからです。“それ”とは何か?システムです。優れた結果を生み出すシステムです。最初は何のビジネス経験もなかったコーチによって、それが運営されています。

誰に対して?あらゆる業界です。ハイテク、ローテクにかかわらず、あらゆるタイプのビジネスです。私たちはあらゆる業界に対する専門知識や経験や実績もありませんが、それでも私たちのビジネスは世界中で成功しています。

それで十分なのです。コーチがシステムを持っていれば、十分なのです。そのシステムがクライアントのビジネスの真実を明らかにし、彼らを助け、彼らの夢が何か、彼らのビジョンが何か、彼らの目的が何か、彼らのミッションが何かを明らかにするのです。

それがなければ、あなたは何をやったところで、忙しい、忙しいといいながら、働き続けるだけです。

スターバックスに行ったことがある人はいますか?普通のコーヒーショップと比べて、彼らの会社がどれだけ起業家的かわかるでしょう。

彼らは自分たちの知的財産が何かを知っています。

スターバックスでコーヒーを頼むとき、小さいサイズ、中くらいのサイズ、大きいサイズを頼むことが出来ます。

しかし、彼らは大中小と呼ぶのではなく、「トール」「グランデ」「ベンティ」と呼びます。

いったいこれは何でしょう?

自分がやっていることをなんと呼ぶのか?これが大切です。自分がやっていることをなんと呼ぶのか?自分の会社をブランドにするために、どんな言葉を使うのか?

 

■新しい起業家の時代

私たちは新しい起業家の時代に生きています。覚えておいてください。新しい起業家の時代です。あなたの目の前で世界が変わろうとしています。不動産業界も、変わらざるを得ません。あなたの目の前で。あなたはその変革にのるかそるかです。これは全てのスモールビジネスにとって、厳しい現実です。

大半のスモールビジネスは上手く行っておらず、オーナーは間違った働き方をしています。あなた個人のことを言っているわけでは有りませんが、その通りなのです。

決断をするか、しないか。どちらも決断です。

世界は急速に変化しています。その現実を真剣に受け止めない限り、いったい何が起こったんだ?なんで誰も教えてくれなかったんだ?と言って過去を振り返ることになるでしょう。

だから今日、私があなたに教えるために来たのです。私はこのようなメッセンジャーとしての役割を30年間やってきました。

いまもがいている人達は本来、そのような状況に陥る必要はないのです。真実を知っていれば、そのような状況に陥る必要はありません。これは私の経験だけで言っているわけではありません。

スターバックを見ればわかります。ウォールマートを見ればわかります。ウォールマートをスタートさせた人の偉大さを考えてみてください。不動産業と関係ないと言うかも知れませんが、関係あるのです。サムウォルトンが大きなウォールマートを開いたとき、十分な顧客はいませんでしたが、競合もいませんでした。

彼は、ウォールマートで、我々がどこでも安く買えるものを売り始めました。しかし、彼はそれを世界中に展開し、いまでは世界最大の会社になっています。コモディティを安く、誰よりも上手く売ったのです。

なぜそれが出来たのか?起業熱に駆られた職人ではなく、起業家によって創られた会社だからです。

世界の未来は、新しいタイプの起業家によって創られるのです。世の中のすべての人の内に、起業家が存在します。問題は、彼らがそのことを知らないことであり、だから自身が持つ起業家的人格を育てることができません。

私が今日、ここで話しているのは、至るところで起きている革命を伝えるためです。問題は、あなた方がそれを見る目を持っていないことであり、聞く耳を持っていないことであり、感じる感情を持っていないことです。大事なことを見逃しています。だから私が可能な限り、誠実に、愛をこめて伝えたいと思います。

どうすれば良いのか?

それは真摯な気持ちで夢を見始めることです。それは人生の中で生きるのではなく、人生を俯瞰してみることです。人生を創造するために。ユニークなものを創造するために。あなたはそれをやるのです。

地球上、すべての人は、それをやることができます。私は世界中のスモールビジネスを変革するためにE-Mythを作りました。これをやって、あれをやって、不動産を売ってと、忙しく働き続けているスモールビジネスオーナーに、レイクロックのように会社を作る方法を届けるためです。これまで7万社以上、145カ国のクライアントに届けてきました。ビジネスの中で働いているだけでは、不十分であることを伝えるために。

決定的に大切なのは、どのようにして、ビジネスの外側から働き、あなた自身が働くのではなく、毎回、予測可能な結果を出すビジネスを創る上げるか?を学ぶということです。

不動産業で、ファイナンシャルプランニングの世界で、法律の世界で、会計の世界でやるのです。もっとも複雑といわれている業種、業界でやるのです。

新しい時代の起業家は、”意義”に焦点を当てます。このビジネスの意義は何なのか?という質問を追及します。

私は現在71歳ですが、いつかCrap Out Date(おだぶつの日)が来ます。私の父親は49歳で亡くなりました。私や皆さんがあと何年生きるかわかりませんが、”私の人生の意義はなんだったのだろうか?”と振り返り日が来るのです。

起業家は世界を再発明する人のことを言います。

私が生まれたとき、ジェット機もテレビも冷蔵庫もありませんでした。

それから時代が過ぎ、起業家がそれらを創ったのです。

起業家は第二次世界大戦を始めませんでした。ベトナム戦争も始めませんでした。起業家は世界を破壊するのではなく、創造するのです。

52歳より若い人はいますか?

レイクロックは52歳で全くの門外漢からスタートし、世界一のレストランチェーンを創りました。

家にガレージがある人はいますか?

アップル、マイクロソフト、デルコンピューター、ボディショップ、彼らはみんな自宅のガレージから、完全にゼロからスタートしました。とても小さくスタートしたのです。

だからあなたにもできます。

しかし、それをするには、あなたが人生に目覚めなくてはいけません。あなたの人生に何が欠けているのか?あなたの顧客の人生に何が欠けているのか?

”私の人生の意義はなんだったのだろうか?”

その質問を今してください。

最後まで聞いてくれてありがとうございます。

また会いましょう。

マイケルE. ガーバー

マイケルE. ガーバー

米EMyth創業者、Michael E.Gerber Companies会長。世界No.1のスモールビジネスの権威(米INC誌による)。1977年に世界初のビジネスコーチング会社、マイケル・トーマス・コーポレーションを設立。その後、約40年間にわたって、7万社の中小・スモールビジネスをクライアントに抱える会社に成長させた。「E-Myth革命」や「会社をE-Myth化する」などの言葉が生まれるほど、世界中のスモールビジネスに変革をもたらしてきた。1985年には、初の書籍、「E-Myth(邦題:はじめの一歩を踏み出そう)」を出版。「起業家の視点(職人、マネージャー、起業家という3つの人格)」、「ビジネスのシステム化」、「フランチャイズプロトタイプ」、「ビジネス開発プロセス」などの新しい概念を提唱し、現在につながる、スモールビジネス経営の新しいスタンダードを創った。同書は、16カ国語に翻訳され、700万部以上のベストセラーとなっている。