「起業家精神に火をつけろ!」を読み解く その2


「起業家精神に火をつけろ!」の内容解説に入っていきます。

今日はパート1の前半部分になります。

 

(引用)本書はワールドクラスの起業を作るために書かれている。会社として生き残る方法を書いたものではない。毎日の仕事を何とかやり過ごすためではない。平凡な人間が、平凡な会社で、平凡な経験をするために書かれた本ではない。本書は非凡なことについて書かれている。

→“平凡な人が非凡な結果を出せる仕組みを作ること“

というのがガーバーが教えている原則のひとつです。

この章の冒頭には、VISA創業者のディー・ホック氏の言葉が引用されています。

“平凡な人間であっても、夢と挑戦する自由と決意を持ち、適切な環境を与えられれば、必ず非凡なことを達成できるものだ。

ちょうどザッポスに訪問した際、これの良い例がありました。

ザッポスの社内ツアーの後、実際に働いている人と質疑応答をする時間がありました。

そのとき担当してくれていた人は、もともと内気で、休みの日はずっとテレビゲームをしているような人だそうです。

彼が一番いやなのは、会社の会議。

内気なために何も発言できず、自分を無視して話が進んでいくのが耐えられませんでした。

あるとき、ザッポスは社内の会議のルールを変え、全員が発言する仕組みにしました。彼は自分の意見を言えるようになったのです。

それを機に、積極的に働けるようになり、いまは社員体験を改善するチームで活躍しています。

人を変えようとするのではなく、仕組みを変えることで、社員の可能性を発揮させたのです。

このように、ディー・ホックがいう「適切な環境」を作ることは経営者の最も大事な仕事のひとつといえるでしょう。

 

(引用)他者の目をなくして、自分を見ることは難しい。たった一人でワールドクラスの企業を作り上げた起業家など存在しない。ワールドクラスの起業家は、同じくらい優秀で、明確なビジョンと成長への意欲を持ったワールドクラスの人たちに囲まれていた。

→私たちはコーチングをご提供しているので、経営者の方に他者の目をご提供しているということになります。

やっていて、本当に他者の目の必要性を感じます。自分にもそういうコーチがいたら、、と思うこともあります。

ここでもザッポスの例を挙げさせていただきます。

ザッポスのCEO、トニー・シェイはこの会社にかかわることになったとき、最初の社員としてノードストロームのバイヤーをスカウトしました

ノードストロームは顧客サービスで非常に有名なデパートで、そこのバイヤーが出来立ての会社に参加することなど通常あり得ません。

しかし、トニー・シェイはワールドクラスの会社は、自分だけではできないと知っていました。

そこで業界の大先輩を口説き落としたのです。

また、ザッポスには、ライフコーチというポジションがあります。このポジションは、社員に対して“他者の目”を提供する役割であり、文字通り、社員に対して人生のコーチングを行います。

社員の人生をサポートすることで、社員が顧客のサポートに集中できるようにしているのです。

ザッポスではコーチや創業メンバーなど、関わり方はどうあれ、他者の目を謙虚に受け入れるようになっています。

本日は本格的な内容に入る前の準備ということで以上になります。

次回からの内容もぜひ楽しみにしていてください。

清水直樹

清水直樹

一般財団法人日本アントレプレナー学会代表理事 大学卒業後、マイクロソフト日本法人に入社。その後独立し、海外不動産の紹介会社を起業した後、携帯電話普及の波に乗る形で、モバイルコマース事業の創業メンバーとして参加。上場を目指すが経営メンバー同士の空中分解によって頓挫。その後、海外の経営ノウハウをリサーチし続け、2011年に世界No.1のスモールビジネスの権威、マイケルE.ガーバーと出会う。同氏の日本におけるマスター・ライセンシーとなり、2013年には日本初のE-Myth社認定コーチ(E-Myth社はマイケルE.ガーバーが創った世界初の中小企業向けビジネスコーチング会社)になる。現在は、日本の中小企業がワールドクラスカンパニーになるための支援活動に力を注いでいる。