「起業家精神に火をつけろ!」を読み解く その3


「起業家精神に火をつけろ!」の内容解説に入っていきます。

今日は「1.起業家の視点「の内容です。

 

(引用)ビジネスを立ち上げる人は多いが、起業家のように考え、行動し、夢を持ち、成功または失敗する人はごく少数である。これは悲劇であるばかりではない。才能に対する犯罪でもある。スモールビジネス経営者の大半は、登山を始めることなく、ふもとの地さな丘だけでスモールビジネスという旅を終わらせてしまうのだ。

→日本では、独立して会社を作っていれば誰でも”起業家”とみなされてしまいます。

しかし、そのような”いわゆる起業家”は、独立することが目標であり、スモールビジネスを経営することが目的になってしまっています。

一方の”本当の意味での起業家”は、急速に拡大することを前提としたビジネスを作ります。

ガーバーは、”スモールビジネスとは、急速に拡大するビジネスの初期段階に過ぎない”と言っています。

長年、スモールビジネスを経営していると、

小さいことが当たり前、小さいから仕方ない、拡大させる必要がない、

というように”小さいことに慣れて”しまいます。

しかし、この引用文にあるように、それでは、あなたの才能を100%活かしきれていないともいえるのです。

 

(引用)起業家精神とは第一に、創造する力である。(中略)あなたの仕事は、起業家になることでも、創造することでもなく、起業家になるためのプロセスにコミットして、起業家と同じような訓練を重ねることである。

→このくだりは少し理解が難しいかもしれません。

ガーバーは、”起業家とは創造する者であり、ビジネスの発明家である。”と言っています。

ただし、何かすごいビジネスを発明しよう、と思っても出来るものではありません。

そうではなく、起業家のように考え、起業家のように行動すること、その訓練を重ねることで、いつしか偉大な起業家のような起業家精神を呼び起こすことができる、といっています。

そして、起業家のように考え、起業家のように行動するために、ガーバーは偉大な起業家に共通して内在する4つの人格を発見しました。

それが、

ドリーマー
シンカー
ストーリーテラー
リーダー

です。

ドリーマーは夢を見る人格、シンカーは事業モデルを構築する人格、ストーリーテラーは周囲にWHYを伝える人格、リーダーは仕組みを作って物事を実行する人格です。

これは私たちがいつもお伝えしている、

職人、マネージャー、起業家

という3つの役割うち、起業家の役割をさらに細かく分けたものと思っていただくとわかりやすいでしょう。

経営者、起業家としてどんな仕事をするべきか?

と迷ったら、上記4つの人格を思い出していただくとよいでしょう。

 

(引用)ビジネスをあえてゼロから再スタートする、真の起業家になるための鍵はここにある。

→以前、経営者は”古い会社”と”新しい会社”という二つの会社を経営しなくてはいけない、とお伝えしました。

この引用文に書かれていることがまさにそれです。

ガーバーは長年、経営者と接してきた中で、職人的な視点で作られたビジネスを変革していくことは難しいことに気が付きました。

だから、あえて、職人的視点で作られた会社を“古い会社”と呼び、起業家的な視点で作る会社を“新しい会社”と呼んだのです。

ガーバーは本書の中で、

“もし、いまやっている職人的な仕事にこだわりがないとしたら、どのようにしてもう一度やり直すか?”

という質問を提起しています。

ぜひ次回のメルマガまでこの質問について考えてみてください。

今回は以上となります。

また次回を楽しみにしていてください。

清水直樹

清水直樹

一般財団法人日本アントレプレナー学会代表理事 大学卒業後、マイクロソフト日本法人に入社。その後独立し、海外不動産の紹介会社を起業した後、携帯電話普及の波に乗る形で、モバイルコマース事業の創業メンバーとして参加。上場を目指すが経営メンバー同士の空中分解によって頓挫。その後、海外の経営ノウハウをリサーチし続け、2011年に世界No.1のスモールビジネスの権威、マイケルE.ガーバーと出会う。同氏の日本におけるマスター・ライセンシーとなり、2013年には日本初のE-Myth社認定コーチ(E-Myth社はマイケルE.ガーバーが創った世界初の中小企業向けビジネスコーチング会社)になる。現在は、日本の中小企業がワールドクラスカンパニーになるための支援活動に力を注いでいる。