今日、人間力を学ぶ月刊誌『致知(ちち)』の3月号を読み進めた。特に心に深く残ったのは、ラーメンチェーン「博多一幸舎」の創業者・吉村氏と、学習塾「昴」の西村会長のインタビューである。

吉村氏は、ラーメンという大衆的な商品において「100人中100人が美味しいと言う味」を目指した。一方、西村氏は教育の真髄として「偉大な教師は心に火を灯す」というウィリアム・アーサー・ワードの言葉を引用している。一見、業界もアプローチも異なる二人に共通しているのは、一切の妥協を排し、人間の根源的な欲求や感情に深く刺さる「本質」を追求している点であった。

「ターゲットを絞る」という逃げからの脱却

吉村氏の「100人中100人に好かれる味」という言葉に、私は心地よい衝撃を受けた。

これまでマーケティングを学んできた身からすれば、「誰にでも好かれようとすれば、誰にも刺さらない」というのが鉄則だった。私自身の事業においても、自分たちの価値観を理解してくれる特定の人だけを相手にすればいい、という甘えがどこかにあった。

しかし、私が目指しているのは単なるニッチなコンサルティングではない。「新しい経営のインフラ」を創ることだ。インフラとは、誰もがその恩恵を享受でき、誰もが「これが正しい」と納得できる普遍的なものでなければならない。特定の誰かに媚びるのではなく、人間の本質に根ざし、100人中100人が「そうだ、これこそが経営の王道だ」と頷くような、圧倒的な納得感を持つコンテンツやメッセージを追求すべきだと痛感した。

魂を揺さぶる「教育の階層」

また、西村氏が紹介していた教師のランクに関する言葉は、私がマイケル・E・ガーバーから学んできた「起業家精神」の伝承と完全に見事に合致した。

単に説明するだけの教師、目標に到達させるだけの教師はまだ「機能」の一部でしかない。真に尊いのは、相手の自意識の限界を突破させ、その魂に火を灯すことだ。

私が提供する仕組みやアプリも、単なる「便利な道具」で終わってはいけない。それを使うことで経営者が本来持っていた夢を思い出し、社員が自らの仕事に誇りを持つ。その「着火剤」としての機能を、システムの深層に組み込む必要があると強く感じた。

普遍性と情熱を両立させる「究極のスタンダード」

今回の内省を経て導き出した私の指針は、「普遍性の追求こそが、最大の影響力を生む」という法則である。

一部の熱狂的なファンを作るだけでなく、誰が見ても否定できない「経営の真理」を言語化し、仕組み化すること。それは、マーケティングのテクニックを超えた、一種の芸術に近い領域かもしれない。しかし、インフラを志す以上、その「100人中100人の納得」から逃げてはならない。

明日からは、現在制作しているメッセージやアプリのコンテンツを見直す際、「これは一部の人にしか伝わらない表現になっていないか?」「これを見た経営者の魂に火が灯るか?」という極めて高い基準を自分に課す。

「わかる人にだけわかればいい」という傲慢さを捨て、万人の心に届く「経営の正解」を形にする努力を惜しまない。

投稿者 naokish

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